心臓の収縮とイオンの流れ

心臓の拍動メカニズム

心臓は絶えず規則的に収縮を繰り返すことで、体中に血液を巡らせるポンプのような働きをしています。今回はその流れを簡単に紹介します。

最初に「洞結節」という部分から電気信号が発生します。これは心臓のペースメーカーの機能をしています。この信号が心筋に伝わって、それが収縮することで血液を体中に送り出しています。

心室筋の収縮とイオンの移動

これは心臓の筋肉の一部である「心室筋」についての図で、3つの図が縦に並んでいます。一番上はよく見かける心電図です。中央は心室筋の電位を示したもので、一番下は心室筋に出入りするイオンを可視化したものです。今回はこのイオンの出入りに注目して解説します。

この図では細胞膜を挟んで細胞内に入っていくイオンを下に、細胞外に出ていくイオンを上に示しています。心筋に信号が到達するとそこからNa+が一気に細胞内に流入し、それから少し遅れてCa2+がゆっくり流入、さらに遅れてK+が細胞外に流出するという感じでイオンの移動が行われています。

中央の電位の図と対応させると、Na+とCa2+が流れ込んで来ることで電位が急激に上昇し、それを元に戻すため細胞からK+が出ていくことで次第に電位が下がっていきます。この流れが正しく機能することで心筋は収縮し、血液を送り出すことが出来るようになります。

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