最初に、筋肉がどういう仕組みで収縮しているのかを解説します。
この図は、「筋肉に指令が行くまでにどういう流れをたどるのか」を簡単に示したものです。
まず脳から運動の指令が出ます。それが電気信号となって中枢神経、運動神経と伝わっていきます。情報が運動神経の末端に到達すると、そこから運動神経の終末から神経伝達物質が放出されて、それが筋肉の表面にある受容体に結合することで筋肉の収縮が始まります。
この流れのうち、今回は運動神経と筋肉の間の「神経筋接合部」についてみていきます。
神経筋接合部は名前の通り、神経と筋肉のつなぎ目のことです。神経と筋肉は直接接続しているわけではなく、若干隙間があります。そのため、ここまで電気信号として伝わってきた情報がそのままこの隙間を超えることは出来ません。よって、情報を神経伝達物質である「アセチルコリン」へ変換して情報伝達を行っています。若干の隙間が存在しているおかげで、筋肉で発生した刺激が神経に伝わることもありません。
運動神経の終末から放出されたアセチルコリンは、筋肉の表面に存在する「アセチルコリン受容体」に結合し、そこから筋肉に収縮するように信号が伝わっていきます。
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