今回は市販薬の乱用についてお話ししようと思います。
以前オーバードーズ(以下OD)の動画を投稿した際に、YouTubeのコメントで「咳止めのODの話をしてほしい」というリクエストをたくさん頂いたので、今回はそれに応える形になります。
「この記事や動画が広報になってしまうのではないか」という懸念がありましたが、市販薬のODについて軽く調べてみただけで大量に記事や動画が出てきた上に、それを助長するような内容のコンテンツばかりでしたので、「注意喚起」という意味で作成することとしました。
動画版はこちら↓
ODとは
「オーバードーズ」とは、多幸感を得て精神的な苦痛から逃れようと、医師が処方した薬やドラッグストアで買えるせき止め薬などを大量に摂取することを言います。
https://www.nhk.or.jp/shutoken/wr/20210701.htmlより引用
近年若者の間で増加傾向にあり、10代の若者の間では現在最も割合の大きなものとなっています。これまでの薬物乱用と異なり、快感を目的にするのではなく、生きづらさや孤独感、苦しみを紛らわすためにODしてしまう場合が多いようです。
市販薬の乱用が増加している理由として考えられるのは、市販薬乱用に関する情報が以前より格段に入手しやすくなっていることではないかと思われます。SNSの台頭や、スマホの普及などによりインターネット上に存在するこれらの情報が簡単に手に入ってしまうようになり、つい手を出してしまったということが考えられます。
市販薬ODが社会問題化した経緯
市販薬のODは1970年代末から若い男性を中心に始まったとされています。この時主に使用されたのは咳止めシロップで、主にブロンが使用されたため、ブロン中毒やブロン依存症と呼ばれることもあります。
その後、そのシロップからは乱用を防ぐために「メチルエフェドリン」と呼ばれる成分が除去されました。それによって乱用は下火になりましたが、それ以外の市販薬については構成が変わっていないため、乱用はいまだに続いている状態です。
市販薬をODしてしまう理由
いくつか報告を見てみましたが、理由としてはストレス解消、友人からの紹介、インターネット上の記事を見た、興味本位等様々な理由があります。
覚せい剤の乱用と違うのは、覚醒剤は非行歴や反社会的な側面が強いのに対して、市販薬の場合は対人関係の悩みや、ストレス、生きづらさへ対処するため等が挙げられます。覚せい剤乱用が引き起こす社会的な影響を恐れて市販薬を選択する傾向があるようです。
今回はここまでです。お読みいただきありがとうございました。
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