神経伝達と神経伝達物質

神経とは?

神経とは、「体内に張り巡らされた組織間で連絡を取り合うネットワーク」のことです。神経細胞と呼ばれる細胞が複数集まって構成されています。これらは協調して働いていて、外部から得た刺激を伝達したり、体内の機能を適切に調整するという作用を持っています。

神経の分類

神経系は上の図のように分類することが出来ます。以下それぞれについて簡単に解説します。

中枢神経系
末梢神経から情報を集めてそれをまとめて指示を出す働きを持っています。
末梢神経系
情報伝達を行う神経のことです。
末梢神経系は感覚神経系、運動神経系、自律神経系に分類することが出来ます。
感覚神経系
外部から得た刺激を信号に変えて、それを伝達します。
運動神経系
運動を行う指令を伝達します。
自律神経
無意識的に体の機能を調整する作用を持っています。
自律神経系は交感神経と副交感神経に分けられます。
交感神経
体内を緊張状態にする作用があります。
副交感神経
体をリラックスさせる作用があります。

神経伝達の仕組み

神経はたくさんの種類の細胞が協調して情報伝達を行っています。そして、神経伝達は「伝導」「伝達」に分類することが出来ます。

ざっくり、伝導とは1つの神経細胞内を情報が伝わっていくことで、伝達とは他の神経細胞に情報を伝達することです。

図を使って神経伝達の流れを簡単に解説します。
どこかしらで発生した信号が神経細胞Aに到達し、それから信号は電気信号に変換され、神経細胞A内を伝導によって移動します。神経細胞Aの末端に到達した電気信号は神経細胞Aと神経細胞Bの間にある小さな隙間(神経間隙)をそのままでは超えることが出来ません。そのため、別の形に変換する必要があります。その時利用されるのが「神経伝達物質」です。神経伝達物質は神経細胞Aの末端から放出され、それが神経細胞Bの表面にある「受容体」に結合します。その結果、神経細胞Bに刺激が伝達され、その刺激を電気信号に変換して神経細胞Bの中を伝導によって伝わっていきます。これを繰り返すことで情報は伝達されていきます。

それでは今回は以上です。ここまでお読みいただきありがとうございました。

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