どうも、kmです。
たまには役に立つ話をしよう、ということで喘息について解説しようと思います。
喘息とは?
最も分かりやすいのはぜーぜー、咳、痰といった症状です。
ゼーゼー、ヒューヒューというのは「喘鳴」と呼ばれる症状で、
喘息に特徴的な症状の一つです。
特に夜間~早朝に症状が出やすいということも特徴です。
他にも季節の変わり目や天気によって誘発される場合や、
たばこや強い臭いなどでも誘発される場合があるようです。
咳のみの症状である咳喘息は喘息の一種とされており、喘息に移行することもあるようです。
喘息の疫学
世界中で2億人以上の患者がいるとされていて、
日本ではおよそ450万人前後の患者がいるようです。
年々有病率は上昇していますが、死亡率は年々低下しています。
これは有効な治療方法が開発されたため、
治療によって症状のコントロールが良好に出来るようになっているからです。
喘息の正体
喘息の症状は気道に発生する慢性的な炎症、過敏性の亢進、気道の狭窄、閉塞が複雑に絡み合い発生しています。
そして、症状が全くない時でも炎症は常に存在し、徐々に進行し喘息を悪化させていきます。
そのため、「いかに炎症を抑えていくか」ということが非常に重要です。
喘息の治療
喘息治療の目的は、
「発作がなく、健康な人と変わらない生活が送れるようになること」
です。
そのため、時折発生する発作の症状を抑えることはもちろん、その発作の予防も重要です。
発作を繰り返すことで気道の「リモデリング」と呼ばれる現象が起こるためです。
リモデリングとは、発作を繰り返しているうちに気道の壁が分厚く・硬くなることを言います。
それに伴って、気道はより狭く、炎症も悪化、加えて気道も敏感、になるため、より発作が起こりやすくなります。
発作が起こるたびに発作が起こりやすくなるため、悪循環に陥ってしまいます。
この循環を断ち切るのが薬物治療です。
喘息の治療
基本になるのは吸入ステロイドです。
ステロイドと聞いて構える方もいるかもしれませんが、
吸入ステロイドは用量が非常に少ないため全身への作用はかなり少ない薬剤です。
また、慢性的な炎症を抑えるために継続した使用が重要です。
吸入ステロイドに加えて、必要に応じて気管を拡張させる薬剤や、気管の収縮を抑える薬剤が追加されるという形で治療が行われます。
また、使用される薬剤も2種類に分かれていて、
長期的に発作が起こらないように症状をコントロールする「コントローラー」と、
発作が起こってしまった場合に発作を鎮めるための「リリーバー」
と呼ばれるものが存在しています。
過去に、「症状が出たときだけに気管を拡張させる治療を行えばよい」
とされていた時代がありますが、
現在では、「その治療法は気道過敏性を上昇させ、喘息の重症化を引き起こす」
として避けられるようになっています。
そのため、気管を拡張させる薬はステロイドと一緒に使用するということになっています。
まとめ
喘息はその症状が本態ではなく、気道に発生している炎症を抑えることが最重要です。
そのため、コントローラーは症状がなくても継続することが重要です。
また、根治する方法が現状存在しないため、基本的には継続した使用が求められます。医師の指示通り、用法用量を守って適切に使用しましょう。
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